【精神疾患】障害年金をもらいながら働いてもいい?更新で打ち切りにならないために知っておくこと

更新で打ち切りにならないために知っておくこと

「障害年金をもらいながら働いてもいいの?」「働き始めたら更新で打ち切りになるんじゃないか…」

こうした不安の声は、実務の中でもとても多く寄せられます。

結論からお伝えすると、障害年金をもらいながら働くことは、原則として認められています。
また、障害年金を受給している間に働き始めたからといって、直ちに年金の支給が停止されるということもありません。
ただし、就労状況は更新審査で確認されるポイントのひとつです。

この記事では、働きながら受給するときの基本的な考え方と、更新で気をつけておきたいことを、制度の仕組みに沿ってわかりやすくお伝えします。

1. 働きながら障害年金をもらっていいの?

原則として問題ありません。障害年金は「労働できないこと」を条件とした制度ではなく、「障害による生活上の支障がある」ことを条件とした制度です。働いているから即受給停止ということではないんです。

そのため、働きながら受給しているケースは珍しくありません。ただし、就労の状況によっては審査上の判断材料になることがあります。

就労の種類 受給への影響
福祉的就労
(就労継続支援A型・B型)
受給に影響しにくい。障害の状態を前提とした就労のため。
障害者枠での就労 受給に影響しにくい。ただし症状の回復が認められると等級が変わる場合も。
一般雇用(フルタイム) 症状の改善とみなされる可能性がある。更新時に慎重な確認が必要。
パート・アルバイト 就労状況や体調への影響によって判断が異なる。

※ 上記はあくまでも目安です。実際の審査は診断書の内容や日常生活の状況など総合的に判断されます。

2. 就労状況は年金機構に伝わるの?

就労状況は、更新時に提出する診断書の中に記載欄があります。そこで初めて確認されるケースが多いと考えられます。

正しく申告することが、安心して受給を続けるための基本です。就労状況を隠したり、虚偽の申告をすることはリスクしかありません。

3. 更新(再認定)とは?いつ来るの?

障害年金は一度受給が決まれば永久に続くわけではなく、定期的に「今も障害の状態が続いているか」を確認する更新(再認定)があります。

更新の頻度

更新の頻度は、障害の種類や状態によって異なります。
1年から5年の間で決定し、年金証書等に更新月(次回診断書提出年月)が記載されています。

肢体の切断など、症状に変化がないと考えられる場合には永久認定とされることもありますが、基本的には更新があると考えていただいて結構かと思います。

更新の種類 内容
有期認定 1年・2年・3年・5年のいずれかのサイクルで更新が必要。
永久認定 更新不要。四肢の切断など、症状が固定している場合に認定されることがある。

※ 精神疾患の場合は有期認定がほとんどで、1〜3年のサイクルが多いです。

更新の流れ

更新時期が近づくと、日本年金機構から「障害状態確認届」(診断書)が郵送されます。指定された期限までに主治医に記載してもらい、提出します。

4. 更新で見られるポイントは何?

更新審査では、診断書の内容をもとに「現在も障害年金の等級に該当する状態かどうか」が確認されます。主に以下の点が確認されます。

確認されるポイント 具体的な内容
日常生活の状況 食事・入浴・金銭管理・対人関係など、日常生活でどの程度支障があるか。
就労状況 働いているか、どのような形で働いているか、体調への影響はどうか。
治療・通院の状況 継続して通院・服薬しているか。症状が安定・改善していないか。
診断書の内容 主治医が記載した症状・機能の程度。日常生活能力の判定など。

※ 就労しているからといって、必ず等級が下がるわけではありません。日常生活への支障等も含めて総合的に判断されます。

5. 働きながら更新を乗り越えるために大切なこと

働きながら受給を継続するために、日頃から心がけておきたいことをお伝えします。

通院・服薬を継続する

更新審査では、治療が継続されているかどうかも確認されます。「調子がいいから」といって通院を自己判断でやめてしまうと、審査上で症状が改善したとみなされる可能性があります。

日常生活の状況を主治医に正確に伝える

診断書は主治医が記載しますが、その内容はあなたが普段どんな状態で生活しているかをもとにしています。診察室では「なんとかやっています」と話してしまいがちですが、仕事後の疲労感や日常生活での支障を具体的に伝えることが大切です。

医師への伝え方が不安な方は、サイト内の「医師への伝達メモ作成ツール」もご活用ください。

就労状況を正直に申告する

働いている事実は正直に申告しましょう。その際、「しんどい」「つらい」といった感情的な表現よりも、客観的な事実を具体的に伝える方が審査上の正確な判断につながります。

以下のような内容を意識して伝えるようにしましょう。

⭐ 最も重要なポイント

就労状況は正直に申告する

働いている事実は正直に申告しましょう。その際、「しんどい」「つらい」といった感情的な表現よりも、客観的な事実を具体的に伝える方が審査上の正確な判断につながります。

以下のような内容を意識して伝えるようにしましょう。

伝えるべき内容 具体例
就労の種類 障害者枠でのパート勤務、就労継続支援B型 など
勤務形態 週3日・1日4時間勤務、時短勤務 など
欠勤・遅刻・早退の状況 月に3〜4回欠勤あり、体調不良で週1回早退することが多い など
会社からの配慮・支援 業務量を同僚の半分程度に調整してもらっている、繁忙期は休める配慮がある など
就労による体調への影響 仕事のある日は帰宅後に何もできない、翌日に疲労が残ることが多い など
📋
このメモを主治医に渡しましょう
就労状況伝達メモ作成ツールはこちら →
選ぶだけで完成・無料・登録不要

6. よくある相談パターン(実務より)

実際に寄せられる相談の中で多いパターンをいくつかご紹介します。

「就労継続支援B型に通い始めたけど、更新は大丈夫?」

福祉的就労は障害の状態を前提とした就労のため、受給に影響しにくいです。ただし、日常生活の状況や診断書の内容が変わっていなければ、継続して受給できるケースがほとんどです。

「一般雇用でフルタイム勤務しているけど更新が心配…」

一般雇用でフルタイム勤務している場合、症状の改善とみなされる可能性があります。ただし、就労によって体調が悪化している・日常生活に支障があるといった状況であれば、そのことを主治医に正確に伝えることが大切です。

「更新の診断書が届いたけど、何をすればいい?」

まずは主治医に診断書の作成を依頼しましょう。その際、現在の日常生活の状況や就労状況を具体的に伝えることが重要です。提出期限を過ぎると受給が一時停止になる場合がありますので、早めに対応してください。

まとめ

障害年金をもらいながら働くことは原則として認められています。大切なのは、就労状況を正直に申告し、治療を継続しながら、日常生活の状況を主治医にきちんと伝え続けることです。

更新は「審査をクリアするもの」ではなく、「現在の状態を正確に伝える機会」と考えるのが一番です。

不安なことがあれば、年金事務所や社会保険労務士に相談することもひとつの選択肢です。

\ 最新情報をチェック /

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です