【プロンプト公開】障害年金の申立書作成「AIツール vs 専門家」!どこまでAIに任せていいの?

読者読者
病歴の申立書、書かなきゃいけないのはわかってるけど……数年前のことを思い出すだけで、もうヘトヘトだよ。
管理人管理人
本当にお疲れ様です。その負担を少しでも減らすために、最近は『生成AI』に下書きをお願いする人も増えているんですよ。でも、丸投げして本当に大丈夫なのか、気になりますよね?

障害年金の申請で、多くの方が一番頭を悩ませるのが「病歴・就労状況等申立書」の作成です。 発病からの辛い経緯を思い出し、それを客観的な文章にまとめる作業は、心身ともに本当にしんどいですよね。

最近では「話題の生成AIに丸投げできたらラクなのに…」と考える方も増えているようです。

では、実際にAIに書かせてみたらどうなるのでしょうか? 今回は、AIツールは自力申請の武器になるのか、それともやはり専門家に任せるべきなのか、実務の視点からガチ検証してみました!

記事の途中では、そのまま使える「下書き用プロンプト(指示文)」も公開しています。

【警告】検証の前に…絶対にやってはいけないAIの使い方

AIを活用する前に、これだけは絶対に守っていただきたいルールがあります。 それは、「医師の診断書を写真に撮って、AIに読み込ませないこと」です。

理由は2つあります。

  1. 究極の個人情報が流出する危険性
    診断書は、あなたの氏名や病名、重い症状が書かれた究極のプライバシー情報です。AIの設定によっては学習データとして吸収され、意図せず外部に漏れてしまうリスクがゼロではありません。
  2. AIの「読み間違い」が不支給に直結する
    精神疾患の診断書裏面にある「〇」で囲む項目や、医師の独特な手書き文字を、AIは完璧には読み取れません。AIが数値を読み違えたまま申立書を書いてしまうと、診断書と申立書に重大な矛盾が生じ、不支給(審査に落ちる)の原因を自ら作ってしまうことになります。

💡 安全な解決策
診断書の内容をAIに加味させたい場合は、画像ではなく「人間の目で見て、必要な数字や結果だけを文字(テキスト)として打ち込んで」AIに指示を出しましょう。

いざ検証!AIのための「下書き用プロンプト」公開

AIは、ただ「申立書を書いて」とお願いすると、感情的すぎるポエムのような文章を書いてしまうことがあります。 的はずれな文章を防ぎ、役所が求める「客観的な事実」を書かせるための、精神疾患に特化した指示文(プロンプト)を作成しました。

以下の枠内の文章をコピーして、ご自身の状況を【 】内に書き込んでからAIに入力してみてください。

【AIへの指示文】

あなたは障害年金(精神疾患)の申請をサポートする専門的なアシスタントです。 以下の【私の状況メモ】をもとに、「病歴・就労状況等申立書」の指定期間(3〜5年などの1区切り)の欄に記入するための下書きを作成してください。

■ 守ってほしいルール

  1. 辛い、苦しいといった感情的な表現は極力控え、客観的な事実(何ができないか、どう助けてもらっているか)を記載すること。
  2. 診断書の評価項目である「食事」「清潔保持」「金銭管理」「コミュニケーション」に関する困難さが伝わるようにまとめること。
  3. 私が入力していない症状やエピソードを勝手に想像して付け足さないこと。
  4. 文末は「〜である」「〜している」といった簡潔な表現に統一し、200〜300文字程度でまとめること。

■ 私の状況メモ
・対象期間:【例:令和〇年〇月〜令和〇年〇月】
・通院と服薬:【例:月に1回通院。薬は家族に管理してもらわないと飲み忘れる】
・日常生活(食事・入浴など):【例:1日1食しか食べられない日が多い。お風呂は週1回が限界。部屋の片付けは全くできず家族がやっている】
・買い物や外出:【例:人が多いスーパーに行くとパニックになるため、買い物はすべて家族に頼んでいる】
・対人関係:【例:家族以外と話すのが怖く、自室に引きこもっている】
・就労状況:【例:体調不良で欠勤が続き、令和〇年〇月に退職。現在は無職】

リアル検証:AIが書いた申立書を実務目線でフラットに評価

それでは、実際に「うつ病」でよくある以下の状況メモを入力したと仮定して、AI(今回はGeminiを使用)に書かせてみます。

  • 通院: 月に1回、心療内科へ通院。日中も強い倦怠感があり横になっている。
  • 日常生活: 食事の準備ができず同居家族に作ってもらい1日1〜2食。入浴は週1回が限界。掃除も家族任せ。
  • 買い物・対人: 日用品の買い物は家族に依頼。外出は通院時のみ。友人からのLINEも無視。
  • 就労状況: 残業なし・軽作業の配慮を受けたが改善せず、令和5年10月に退職。現在無職。
AIロボットAIロボット
(自信満々に)状況メモをもとに、客観的な事実だけをスッキリとまとめた文章を作成しました。これでバッチリなはずです!

【AIが生成した申立書の下書き】

令和3年4月から現在までの状況である。月に1回心療内科へ通院し、服薬を続けているが、日中も強い倦怠感があり横になっていることが多い。意欲が低下しており、自力での食事の準備や部屋の掃除はできず、すべて同居家族の援助を受けて生活している。食事は家族が用意したものを1日1〜2食摂り、入浴は週1回が限界である。人と会うことが億劫なため、日用品の買い物は家族に依頼し、外出は通院時のみである。家族以外との会話を避け、友人からの連絡も無視している状態である。就労については、体調不良による欠勤が続き、残業なしや軽作業への配慮を受けたが改善せず、令和5年10月に退職し、現在は無職である。(289文字)


管理人管理人
うーん、文章は確かに綺麗。でも……『初めて病院に行くまでの経緯』が丸ごと抜けていることに気づきましたか? AIは指示されたことしか書けないので、こうした『制度上、絶対に外せないポイント』を見落としがちなんです。

検証結果:AIは優秀な「清書係」だが、致命的な欠点も

結論から言うと、白紙からこれだけの文章を箇条書きのメモからまとめる能力は非常に優秀です。感情論を省き、職場の配慮事項などもしっかり拾い上げて、役所好みの客観的な文章に変換してくれました。

しかし、これをそのまま提出して良いかというと、答えは「NO」です。

この文章には、実務の視点から見ると致命的な欠陥が一つあります。お気づきでしょうか?

それは、「発病から初診(初めて病院に行く)までの経緯」が丸ごと抜け落ちていることです。

障害年金において「いつ発病し、どんな症状で初めて病院に行ったのか」は初診日を確定するための最重要ポイントです。しかしAIは、入力した現在の通院状況しか見えないため、書かれていない重要な過去を察して「病院に行く前はどうでしたか?」と質問してくれることはありません。

AIはあくまで、指示されたことだけを綺麗に並べる「優秀な清書係」であり、審査に通るための戦略を立ててはくれないのです。

AI活用と自力申請の「リアルな天秤」

ここまで、AIを使って申立書の下書きを作る方法を見てきました。AIは、白紙から文章をひねり出す苦痛を劇的に和らげてくれる、本当に心強い味方です。まずは下書きとして使ってみる価値は大いにあります。

ただ、AIが作ってくれた綺麗な文章を「審査に通る申立書」に仕上げるための最後の答え合わせ(診断書の数値とのすり合わせや、制度上の抜け漏れチェック)は、どうしてもAIには任せられません。

そして、そういった作業は多くの知識と経験が必要であることはまちがいありません。

もちろん、決して「自分では絶対にできない」というわけではありません。世の中には優れた専門書もたくさんありますし、時間と手間を惜しまず、一つ一つ知識を積み上げていけば、ご自身で最後まで申請をやり遂げることは十分に可能です。

ただ、ご自身の体調が優れない中で、その膨大な知識を吸収するための「時間」と「労力」、そして「心の余裕」が今の自分にあるかどうか。そこはぜひ、無理をせずにご自身と相談してみてください。

AIを使って自力で頑張る道を選ぶのも、費用をかけて専門家の力を借りる道を選ぶのも、どちらも正解です。今の自分のエネルギーと、手続きにかかる手間をそっと天秤にかけてみて、ご自身が一番安心できる、無理のない選択をしてくださいね。

⚠️ AIに診断書の写真を読み込ませるのはNG!

診断書の写真は究極のプライバシー情報です。AIの学習に使われるリスクがあるだけでなく、画像認識の「読み間違い」が不支給(落ちる)の原因になることもあります。診断書の内容は必ず手入力しましょう。

管理人管理人
時間と手間を惜しまず知識を積み上げれば、ご自身で申請をやり遂げることは十分に可能です。

今の体調でその膨大な作業を行う「余裕」があるかどうか。今の自分のエネルギーと手間をそっと天秤にかけてみて、一番後悔のない道を選んでくださいね。応援しています!

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